「ドメイン貸し」を聞いたことがあるでしょうか?
「サブドメイン・サブディレクトリを貸してもらえませんか?」といった内容の下、ドメインを貸し出すことを指します。
本記事ではドメイン貸しのリスクやメリット・デメリットについて解説していきます。
WEBサイトを運営している方にとっては他人事の話ではないので、ぜひ知識として頭の片隅に置いておくと良いでしょう。
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ドメイン貸しとは?
ドメイン貸しは「サイト寄生」「ドメインレンタル」など様々な言い方をされていますが、要はGoogleから評価されているドメイン配下のサブドメインやサブディレクトリを間借りして、アフィリエイトページなどを運営することを指します。
ドメイン貸しが生まれた背景
ドメイン貸しが生まれた背景には、Googleによるサイト単位での信頼性評価を重視する方針が挙げられます。
昨今のGoogleの評価基準は「E-A-T」を代表するように、サイトの信頼性や権威性が大きく検索順位に影響します。そのため評価の高いサイトは新規サイトや個人のブログに比べて評価を得やすく、検索順位が上がりづらいコンテンツページは評価の高いドメインを借りてコンテンツを運営することで順位を上げようという流れが生まれました。
一見するとドメインを貸すことに何の得もないように感じられますが、貸す側も借りる側もメリットが存在するため、昨今のようにドメイン貸しが拡大していったと考えられます。
なぜアフィリエイト目的でのドメイン貸しが流行っているのか?メリットは?
上記の通り、ドメイン貸しには貸す側にも借りる側にもメリットが存在します。
借りる側のメリット
まず借りる側のメリットとしては、評価されているドメインを使用できるので作成したメディアの評価がされやすい点が挙げられます。
新規にドメインを取得して運営するよりも、短期間で成果を上げることができるため、アフィリエイトコンテンツを作成して手っ取り早く大きな成果を挙げるのが目的となります。
貸す側のメリット
次に貸す側のメリットですが大きく分けて2点あります。
1.何もせずとも一定のお金(インセンティブ)をもらえる。
1つ目は、契約内容や形態はそれぞれ異なりますが、レンタル料として月額一定の料金の支払いがあったり(売上の30∼40%など)、売り上げた成果報酬に対して〇%のように売り上げを受け取れるというメリットがあります。
ドメイン評価は高いけど積極的に運用していない場合などは、貸すだけで一定のレンタル料を受け取ることができるので、メリットに感じやすい点と言えるでしょう。
2.ドメインパワーが増す
2つ目としては、貸し出して新たなメディアが作成されることで、ドメインパワーが増すこともメリットと言えます。
新たなメディアからユーザーが流れることで評価は上がり、集客に苦戦していた場合は集客力アップが期待できます。
以上のような理由でドメイン貸しが横行しているわけですが、もちろん良い面ばかりではありません。
ドメイン貸しによって考えられるデメリット
続いてドメイン貸しによって発生するデメリットを紹介していきます。
借りる側のデメリット
借りる側のデメリットとして、順位が急落する可能性が挙げられます。
そもそもドメイン貸し自体、以下のようにGoogleは推奨していません。
サードパーティが他のドメインのサブドメインやサブフォルダーにコンテンツをホスティングすることは可能か、という質問を受けました。それは私たちのガイドラインに反しているわけではありません。しかし、このような慣行が広まるにつれ、私たちのシステムは、そのようなコンテンツがメインサイトから独立していることをよりよく理解し、それに応じて処理できるように改善されています。
(以下追加ツイート)
全体として、メインサイトの一部であるかのように表示されたコンテンツを持つサブドメインやサブフォルダーを、厳重な監視やメインサイトの関与なしに、他人に使わせることはお勧めしません。
そのため一時的に検索順位が上昇しても、永続的に続くわけではありません。長い目で見れば対策をされて順位が急落していく可能性が想定されます。
貸す側のデメリット
貸す側のデメリットとしては大きく分けて3点です。
1.親ドメインのペナルティリスク・評価の急落
デメリットの1つ目は、もし悪質サイトを展開されてペナルティを受けた場合は、親ドメイン自体もペナルティを受ける可能性があります。
そうなると評価の急落はもちろん、WEBサイトからの成果が減ったり企業自体の信用にもかかわってきます。
2.メディアコントロールが難しい
2つ目は、メディアコントロールが難しい点です。
ドメイン貸し事情として、借りる側でサイトを管理しているケースも多いので、貸す側でメディア内容のコントロールが難しい点が挙げられます。また、仮に貸す側でメディアをコントロールできたとしても管理にかかわるリソースを割く必要があるため、サイト規模が大きいものほど難しくなってきます。
3.責任の所在がはっきりしない
3つ目は責任の所在がはっきりしない点です。
サブドメインで運営しているサイトで問題が発生した場合、例えばユーザーからのクレームが発生するなどの事案があった場合に、ユーザーから見たら親ドメインの会社が運営しているように見えてしまいます。その場合クレームが親ドメインの会社に行きかねません。
そういった場合の責任をどのように取るのか、どのような対応をすべきかなど、責任の所在に関する問題は難しい面があります。
ドメイン貸しの成果は実際どう?
実際にドメイン貸しを行った場合に、成果はどのようになるのかの一例を紹介していきます。
一例の参考引用:& BEAUTY
本サイトは医療脱毛や美容医療に関する情報を発信しており、親ドメインは東京のとある皮膚科クリニックとなっています。
以下のグラフの黄色ラインをご覧ください。
2022年の初頭頃から徐々にアクセスを増やして右肩上がりに伸びていましたが、6月頃より急激にアクセスが下がっています。
この時期にGoogleのコアアップデートがあったのでその影響を受けた可能性があり、今も下落傾向となっています。
このように一時的に急激なアクセス増を見せても、対策をされた後はアクセスが見込めなくなる可能性があります。
検索結果の順位を上げ、アクセス数を伸ばしたい場合には「検索上位の仕組みとは?Googleで順位を上げる3つの方法 」をご覧ください。
結論:ドメイン貸しは避ける方が無難だが良い面もある
結論、目先の利益を優先してむやみにドメイン貸しを行うことは避けた方が良いでしょう。中長期的に見れば、ドメイン評価が下がるリスクがあります。
ただし一概に必ず避けた方が良いとも言えません。親和性の高いメディアを展開したり共同運営や責任の所在問題を解決できるような場合は、お互いにリスクを避けながらもメリットを享受できるので、検討の価値があります。
重要なのは双方でしっかりと納得いく形でまとめつつ良いコンテンツを提供できることなので、この部分がしっかりできればドメイン貸しも有効な手段と言えるでしょう。
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